当日から水が使えて痛みの少ない、切らないばね指手術

当クリニックのばね指手術の特徴

 初診時に高精細エコーを用いて、病態を確実に診断し、手術適応かどうか判断します。触診だけでは腱鞘の肥厚の具合や、腱の滑走の状態がわからず、ガングリオンや癒着の評価を見誤ることがあります。切らないばね指が成功するためには、術前診断はとても重要です。そのため、当クリニックでは初診時にかならずエコーで画像評価を行います。
 実際の手術は、エコーガイド下に、
 ①注射針を用いた切らないばね指手術
 ②わずか2-3mmの小さい皮切で行う小侵襲ばね指手術
の2種類を行っています。どちらも傷は従来法と比べかなり小さく、術後の痛みも少ない手術になります。またどちらも、抜糸が不要で、①の場合は当日から、②の場合は翌日から水が使えます
 基本的には①の切らないばね指手術を行っていますが、難症例では切り残しが起こる事があります。そこで、当院ではバックアップとして②の2-3mmの小さい切開で行うばね指手術を準備した上で行うため、より確実な治療が可能になっています。②の手術の場合でも、翌日から水が使えます。

ばね指とは?

 ばね指は指の屈筋腱の腱鞘炎で、ばね現象と呼ばれる、指が曲がったまま伸びなくなったり、伸びたまま曲がりにくくなる症状が出現するものです。症状は特に朝方や、動かし始めに強く、痛みを伴うものです。上肢の外科では、頻度の高い病気です。おもに中高年や、産後の女性に多いですが、男性にもみられます。
 ばね指には進行度の分類があり、進行度1:痛みのみの段階、進行度2:自動でもどる指の引っかかり、進行度3:自分で戻らない指の引っかかり、進行度4:引っかかりが戻らないもしくはひっかかるところまで曲がらない、というふうに進行します。
 手術の適応はおおよそ進行度3から4の段階で勧められます。従来手術と比べ、術後すぐに指が使えるようになったため、長い間、痛みや使いにくさに悩んでおられる方は、早めの手術も選択肢のひとつと考えられます。

手外科専門医だからできるエコーガイド下に行う、ほぼ傷が残らない「切らない」ばね指手術

 従来は2cm程度の切開をおこない、直視下に腱鞘を切離していましたが、抜糸が必要になり、水仕事も1週間程度さける必要がありました。

 当クリニックでは、超高精細エコーガイド下に、針だけを使ってばね指手術を行います。傷は注射針の穴だけなので、当日から水仕事ができます。高精細エコーを用いて腱鞘を確実に切開しますので、安全性も以前より高くなっています。さらに、術後の痛みは従来のやり方に比べかなり軽減できます。

  残念なことに、おおよそ5%程度の症例で、腱鞘が太すぎたりして針だけでは切開が完了できない場合があります。当院ではその場合でも2mmの切開」を追加して確実に治療ができるようにバックアップを行なってるため、切り残しが起きないようにしています。2mm切開」ばね指手術は翌日から水が使えます
 また、癒着やガングリオンの存在などにより、小侵襲手術が困難な症例もあります。その場合は1cm程度の追加切開を行い、安全確実に腱鞘を切開しています。

 

こんな方が「切らない」ばね指手術が向いています

 ばね指の患者さんは、中高年の方が多く、社会的にも働き盛りです。「切らない」ばね指手術は、仕事を休まずに日常生活にすぐに戻れるため、以下のような方に向いています。

①仕事が休めない方

②水仕事をされる方、主婦の方

③腕を使うスポーツをされる方

④痛みに弱い方

⑤傷を残したくない方

⑥通院回数を減らしたい方

使用するのは高解像度の24MHz高周波プローブ

使用する特殊メスの位置や方向を確認するために、画像解像度に定評のあるCanon製高精細エコーと体表部分の高解像度描出に特化した24MHz高周波プローブを使用しています。通常のエコーより画像が繊細に見えるため、より安全に、より確実に手術を行うことができます。

デメリットはありますか?

 「切らない」ばね指の手術のデメリットはほぼないと考えています。当初は細い針で行うため、切開をいれる手術よりは確実性に劣ると考えていました。しかし、高精細エコーの使用によりそれはほぼ解消されたのではないかと思っています。
 なお、私が治療を行う際は、患者さんがもし自分の家族であったらぜひ受けてほしいと思う治療法を提案するように心がけております。
 「切らない」ばね指手術はそのような治療法であると確信しております。わからないことがあれば診察時に何なりとご質問ください。治療に際しては納得して手術を受けていただくことが大切だと考えております。できるだけ不安を取り除き安心して手術をうけていただけるようにしっかりと説明をさせていただきます。

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